つれづれ日記

気になったことを詳しく調べて私見を交えわかりやすくお伝えします

バリアフリーとユニバーサルデザインの違いは何?言葉だけじゃない!

バリアフリー ユニバーサルデザイン 違いバリアフリーユニバーサルデザイン

一番の違いを簡単に言うと考え方の違いです。

 

ユニバーサルデザインは自身も障碍者(しょうがいしゃ)であった

ロナルド・メイスという人が提唱しました。

 

バリアフリー対応設備が

障碍者を特別扱いするものである」

ということに嫌悪感を感じ、

最初から多くの人に使いやすくということを

コンセプトにしています。

 

バリアフリーというのは、

もともと障害者や高齢者など

生活に不自由している人のために

障害となる物理的なものを

なくし徐々に進化してきたものです。

 

つまり「バリアフリー」は、

お年よりや障害のある人といった

特定の人が快適に生活できるように

後からバリアをなくすこと。

 

 一方、「ユニバーサルデザイン」は、

国籍や性別・年齢、障害があるなしに関係なく、

はじめからすべての人が

できるだけ使いやすく、

便利なものをつくるというコンセプトなので

バリアフリーに比べると対象者が広がります。

 

更に、普及の方法もバリアフリー

法律等で規制する事で普及させる「行政指導型」。

 

それに対して

ユニバーサルデザインは、

良いものを褒めたたえ推奨する「民間主導型

と大きな違いがあります。

 

はじめにも述べましたが、

同じものであっても

障がい者や高齢者のために作ったもの」は、

バリアフリーの視点であり、

「全ての人にとって使いやすい」

という視点で作られたものは

ユニバーサルデザインということになります。

 

違いが難しいですか?

 

もう少し詳しく説明していきましょう。 

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バリアフリーユニバーサルデザインの共通点は?

バリアフリー ユニバーサルデザイン 共通点

最近では、しっかりと認知されてきた

この車いすの絵が描いてある駐車場。

 

これは、バリアフリーでしょうか?

ユニバーサルデザインでしょぅか?

 

実は、どちらととることもできます。

 

「 障がいを持った人のための駐車場」

と捉えるならバリアフリーですね。

 

例えば今では、店舗の入口付近に

この駐車場があるのが普通です。

 

実際、障がいを持った人が駐車でき、

その人達の不自由を解消するために

設置を義務づける法律もあります。

 

この意味ではバリアフリーですね。

 

でも、

この駐車場を利用できるのは、

この駐車場を使うことで助かる全ての人です。

 

例えば、妊婦さんも利用することができますよね。

 

例えば障がいを持っているなど

他の人とは違う事情がある人が

便利に使えるもの(この場合は駐車場)は、

他のいろいろな事情で不便をしている人の助けにもなる。

 

こういった考え方で見れば

この駐車場はユニバーサルデザインである。

 

ということになります。

 

つまり、同じ(共通の)ものを例に挙げても

考え方によってバリアフリーと捉えることもできるし、

ユニバーサルデザインだと捉えることもできるのです。

 

精神的なもの?と思うかもしれませんが

これが1番大事な事でなのです。

 

どちらも人に対して優しい気持ちがあり

困った人の助けになるのには変わらないことですが、

「健常者が障がい者のためにしてあげている」

という意味合いをバリアフリーの方が色濃く感じるものである。

ということですね。

 

だって、

使いにくさが解消されれば

健常者にとってももっと便利になる。

 

だから

全ての人のために、

使いやすいものを作っていこう。

 

っていう考え方は

健常者と障がい者、高齢者を

区別しない考え方だと言えますから。

 

これがユニバーサルデザインなのです。 

 

 

電車やバスで席を譲りましょう

というシルバーシートも考え方一つで

ユニバーサルデザインです。

 

妊婦さん、小さいお子さんをだっこした人

にも席を譲るじゃないですか。

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バリアフリーユニバーサルデザインの例

バリアフリー ユニバーサルデザイン 例

バリアフリーの例

  • 点字ブロック
  • 駐車場のスペース(車椅子のマークがそれですね)
  • ノンステップのバス
  • スロープ

 

ユニバーサルデザインの例

  • 自動ドア
  • センサー式の蛇口
  • シャンプーの容器の凸凹
  • 様々なマーク(マタニティーマークや非常口がそれです)
  • 段差を設けない

 

こうして比較してみると

ユニバーサルデザインの例は

確かに私たちも自然に使っていますし

ありがたい存在です。

 

特に高齢者や障害者に特化したものではないですね。

 

バリアフリーの例は対象者に特化しています。

 

それでも、

ノンステップバスは段差をつけないこと。

スロープも怪我などしたときにはありがたいものです。

 

さすがに点字ブロック

対象が狭く、ユニバーサルデザインとは

言いがたいかもしれませんが、

  • 自分もいつ目が悪くなるか
  • 自分の家族がいつ目が悪くなるか

 は誰にも可能性のある話で、

それに対して安心感を持つことができるのは

やっぱりありがたいことです。

 

見も知らない誰かのため。

ではなく、

 

自分や自分の家族が不自由な状態になっても

安心して暮らせる世の中。

 

という発想こそユニバーサルデザインなのではないか。

とも考えています。 

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まとめ

 この記事の冒頭で障碍者(しょぅがいしゃ)

という言葉を使いました。

 

記事中には「障がい者」という表記と

障害者」という表記もあえて用いました。

 

以前は「障害者」という言葉が一般的でしたが、

身内に障がいを持った人が「害」という字をつけて

呼ばれる気持ちを考えたことがありますか?

 

健常者に合わせて全てのものが作られた場合、

障がいを持った人にとって

生きにくい社会であることは間違いありません。

 

その人たちが生きていく上での「障害」を作っているのは

健常者を中心に考えた世の中なんですよね。

 

だから現在では

障がい者障碍者の表記が用いられるようになってきています。

 

この考え方こそ

ユニバーサルデザインを考える上で

一番大切なことではないか。

と考えています。

 

私たちの誰もが年を取ります。

いつ事故にあったり

病気になったりするかは誰にも分からないし、

誰にでも可能性のあることです。

 

その時に絶望しなくていい世の中になっていたら

幸せですよね。

 

ユニバーサルデザインは、

実は自分のためなのですよね。

 

ではでは。

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