つれづれ日記

気になったことを詳しく調べて私見を交えわかりやすくお伝えします

富嶽三十六景の神奈川沖浪裏味わい方を解説します

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 解説

2024年上記を目途に発行されるという新紙幣。

 

新千円札の裏に描かれる予定である

富嶽三十六景神奈川沖浪裏ですが

どんな所なのでしょう?

 

この富嶽三十六景神奈川沖浪裏を

「知っている」

と言う人は多いはずですが、

 

実は、

富嶽三十六景神奈川沖浪裏には

保管している美術館により

空の色に違いがあること

を知っている人は少ないはずです。

 

しかもこの1枚の絵に時間経過が描かれているのです。

  1. 重なる富士型の浪の中を進む一艘の船
  2. 浪はどんどん高くなり船は富士の波の頂上へ
  3. 船は後ずさりし巨大な浪が覆う
  4. 浪の先に富士山が見えてきて浪飛沫が富士の高嶺に雪として降る
  5. ついに浪しぶきは千鳥へと変わり空へ飛んでいく
  6. 最後の絵が出来上がりとなります。

 

こんな風な解説があるとますます興味がわいてきます。

 

それまで「知ってる!北斎だよね」

くらいにしか思っていませんが

少し知ると更に知りたくなるものです。

 

この浮世絵は、

船に乗る人は大自然に身をまかせて動いており、

その後ろに富士山が存在しています。

 

荒れる浪と土新と構えている富士山という

北斎が仕掛けた静と動の

ダイナミックな対比を味わえるのが

この富嶽三十六景の神奈川沖浪裏の

特徴となっています。

 

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富嶽三十六景神奈川沖浪裏は黄金比で描かれている

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 黄金比

この葛飾北斎富嶽三十六景 「神奈川沖浪裏」は、

黄金比に近い分割で描かれていると言われています。

 

この黄金比とは、

線分を 1:(√5+1)/2 で分ける比率のことです。

 

わかりやすく言うと

およそ1:1.6 という数値が

安定した最も美しい分割とされています。

(省略して2:3と表記されることもあります。)

 

さらに、

黄金比の長方形の内部の画像の成り立ちが

正方形と長方形に分かれていて

 分かれた長方形の内部が、

さらに正方形と長方形に別れているのが

最も美しい比率だといわれています。

 

北斎の絵をよく見てみましょう。

 

全体の左側を正方形に切り取ると

大小の波があり、

右側の長方形下部分を正方形に切り取ると

傾く波と船があります。

そして、上の小さな長方形に空が描かれています。

 

まさに上記の最も美しい比率で描かれているわけです。

 

色だけの美しさではなく

計算されたこの構図も美しさの

一つとなっているのですね。

 

お見事としか言いようがありません。

 

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 富嶽三十六景神奈川沖浪裏、現在の場所はどこ?

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 場所

題名の神奈川は宿場町で横浜市神奈川区辺りですが

船が房総から江戸に魚を運んだ押送舟である事から

おそらく現在の「海ほたる」のあたりの情景ではないか

といわれています。

 

更にしぼると

「海ほたる付近から浦賀水道まで」の範囲

と考えられています。

 

別の説では

南の浦賀水道の領域と三浦半島の先端と房総半島の先端を繋ぐ、

浦賀水道と外海との境界における『荒波の神奈川沖である』

という人もいます。

 

 富嶽三十六景神奈川沖浪裏はいまどこに所蔵されているの?

富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 所蔵

富岳三十六景・神奈川沖浪裏は肉筆画ではなく

版木を用いた多色版画作品なので

基本的にはいくつも存在します。

 

複製図版ではない「オリジナル」つまり

「版木を用いて当時刷られたもの」と

考えるならば

などで所蔵されています。

 

 また、東京国立博物館

富嶽三十六景自体が所蔵されているようです。

 

しかし、

木版画であるがゆえに

作品へのダメージがあるのを避けるため

いつでも展示しているわけではない

ということです。

 

まとめ

新札の裏側の絵として脚光を浴びた

富岳三十六景・神奈川沖浪裏ですが

広く知られている北斎木版画です。

 

色々調べてみると

複数あるこの版画は浪の色や空の色が微妙に違っていたり

絶妙な黄金の比率で描かれていたりと知れば知るほど

面白い版画だと思いました。

 

自分の目でぜひ本物を見てみたい!

と思えるようになりました。

 

新札に描かれるということで

早く見てみたくなりました。

 

私はもともとは新札に興味がなかったのですが

今はとても楽しみになりました。

 

ではでは。

 

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