つれづれ日記

気になったことを詳しく調べて私見を交えわかりやすくお伝えします

初鰹の季語はいつ?俳句目に青葉山ほととぎす初鰹の好季節は?

初鰹 俳句 季語

 

俳句でよく出てくる初鰹

若葉のころ伊豆や房総沖などに到達する頃に

獲れる鰹が初鰹といわれています。

 

そしてこの初鰹こそ俳句の

初夏の季語

となるのです。

 

昔は、値段も高く、

「初物を食べれば75日長生きできる」

と言われていたことから、

江戸っ子たちがこぞって食べていたので

初夏の季語に用いられるようになりました。

 

季語とは俳句を詠むのに必要な言葉で

季節を表すためのものです。

 

季語の歴史は古く平安時代の後期には既に

あったんですって。

 

季語には

  • 事実の季語
  • 指示の季語
  • 約束の季語

があります。

 

「事実の季語」は

自然界の事実に基づいて決められているもの

 

「指示の季語」は

事実の上に季節を表す単語がついて直接的に季節を表すもの

 

「約束の季語」は

実際には複数の季節を通して見られるが、

昔からの見た目の約束事として

季節が決まっているもの

 

を指していて、

季語はこの3種類から成り立っています。

 

それでは実際どのように使われているのでしょうか?

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目には青葉山ほととぎす初鰹 季語はどれ?どんな意味?

 

目には青葉山ほととぎす初鰹 季語

 

この俳句は江戸中期の俳人山口素堂の一句です。

初夏になるとこの俳句をたびたび耳にします。

 

「目には青葉山ほととぎす初鰹」とは

初夏の頃の

目にも鮮やかな新緑と

美しい泣き声のほととぎす

そしてこの時期最もおいしい初鰹

 

という

江戸の人が最も好んだものを俳句にしたものです。

 

この俳句が一気に有名になって

初夏の初鰹を食べるのが粋だ

ということになったのです。

 

この俳句には季語は3つあります。

 

本来季語は一つなのですが、

この俳句の季語は

  • 青葉
  • ほととぎす
  • 初鰹

なんです。

 

  • 青葉は視覚、
  • ほととぎすは聴覚、
  • 初鰹は味覚

というように

夏を代表する風物詩をそれぞれの感覚で合わせた

ちょっと変化球の俳句なんですね。

 

この俳句はさわやかなイメージがありますが、

実際の意味は

 

江戸っ子が初物好きだけど、

初鰹の高騰でなかなか口に入らなくなった

その様を俳句にしています。

 

つまり、

今年も青葉が綺麗な季節になり

ホトトギスの鳴き声も耳に入らないほど鰹が食べたいけれど

まだまだ値段が高過ぎて食べられないなぁ

 

という皮肉の入った

俳句なのですね。

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初鰹と戻り鰹の違いは何?戻り鰹の季語は?

 

初鰹と戻り鰹の違い 戻り鰹 季語

 

まず初鰹とは

黒潮に乗って太平洋側で

2月から4月にかけて水揚げされるカツオ

のことを言います。

 

また戻り鰹とは

春がすぎ秋ごろまで太平洋側に残っていて

その頃に水揚げされるカツオの事です。

 

どちらも同じカツオなのですが、

戻り鰹は秋まで楽しめる食材で

実は初鰹より脂が乗っていておいしい

と言われています。

 

そしてこの頃のカツオは、

トロカツオとも呼ばれているのです。

 

目に青葉という俳句は初鰹のことですが

戻り鰹の季語は何でしょう?

 

実は、ズバリ「戻り鰹」を季語とするのではなく、

秋鰹として季語に用います。

 

カツオは夏のイメージが強いのですが、

秋のカツオは

脂が乗っていてひと際おいしい事から

秋鰹」という季語が使われるんですね。

 

秋鰹藁火で焼いて磐城良し

という俳句は

 

鰹のたたきの本場は高知の土佐で、

これを土佐造りとも言うのですが

実は磐城の戻り鰹のタタキも美味しい

という意味です。

 

でも、初鰹と違って

戻り鰹を季語として読んだ俳句は

ほとんどないのが現状なんですね。

 

あまり知られていない

「秋鰹」の季語を使って

俳句を作ってみると、

周りから一目置かれるかも知れませんね。

初鰹の季語はいつ?のまとめ

 「目には青葉山ほととぎす初鰹」

初夏の頃には必ず一度は耳にするこの俳句ですが、

 

実際の意味は

初鰹が実際には高すぎて

口にはなかなか入らなかった事を皮肉った俳句なんですね。

 

とはいえ今では初夏の頃のさわやかなイメージが強く

元々の意味はあまり知られていません。

 

夏の眩しいばかりの緑と春になると水揚げされる鰹が

初夏を思わせる句となりつつあるのです。

 

戻り鰹の季語の俳句はほとんど見られませんが

秋鮭のように秋鰹という季語があることは

あまり知られていません。

 

確かに鰹は春のほうが有名ですが、

近年では

秋のほうがおいしいといわれています。

 

これから秋鰹の季語を使った俳句が増えるかもしれませんね。

 

 ではでは。

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